天国のチーポンへ



               



 暑い、暑い夏の日に、突然逝ってしまったチーちゃん。
暑いのが大の苦手だったのに、倒れていたチーをすぐに見つけてあげられずにごめんね。
 鼻の頭に小さな黒いホクロがついてたチー。
「狩りが上手で選ばれた子なんだよ」っ て誰かが言って笑ったけど、その通りに虫や鳥を捕まえるのがとても上手でちゃんと殺さないで持ってきてくれたね。
 あの日もやっぱり朝早く鳥の声に興奮して、、、。
いつもなら絶対にそんな時間に外へ出さないのに、あんまり言うから呆れて「もうお外の子になりなさい」って。ひどい事言って。
 冗談に決まってるのに、本当に帰って来れなくなってしまったチー。
お母さんはずっ と後悔してるよ。どうしてあの日外へ出したのかナって。
 どうしてあんなひどい事言っ てしまったのかナって。ごめんねチー。
 
 お父さんは仕事を抜け出してチーちゃんを探したよ。
いつもケンカばかりのピッピも ずっと一緒に探したんだよ。
夕方、チーを見つけてくれたのは、ご近所の方。
越して来た時からチーをかわいがっ てくれたよね。
一緒に泣いてくれたよ。
 
 朝いつもお見送りしたんだってね。知らなかったぞ。
別の方も、犬の散歩のおじさんも「とんで来てコロコロ寝転んで甘えてくれたよ」聞 いてびっくり。
ノラだった時に苦労したはずなのに人が大好きだったんだね。
「チー ちゃんに癒されたよ」って言ってもらい自慢。

 チーに出会ったのはやっぱり夏だったね、、、。
小さな身体はやせ細ってひどい姿だっ たけど、とても遠いはずのスーパーやバス亭、いつも誰かの足元にすがって力いっぱ い泣いて。
チーが頭から離れないよ。

 しばらくしてチーが妊娠してることが判ったんだよね。
だからあんなに必死で助けを 求めていたんだって分かった。
 姿がパタリと見えなくなった時はすごく心配したよ。
土砂降りの中、小さな小さな子猫をしっかり口にくわえて、ずぶぬれになって家へ運んで来た時は涙が止まらなかったよ。
 その時、お父さんお母さんは決めたんだ。
チーとこの小さな命を絶対守ってあげるっ て。
チーは子育て、そして、私達夫婦は子猫のもらい手探し。
大変だったけど、とても幸 せだった。

 できる事なら今すぐチーに会って、もう一度チーを抱きしめたいけど今はおあずけだね。
 チーのお陰でお母さんは昔のチーと同じ立場の外猫達に目が向くようになったでしょ。不幸な子が1ぴきでも減ってほしいって。
 お母さんに何かできる事はないか考えるよ うになったの。
それはとても辛い事だけど、いつかきっと、人も犬も猫もみんな幸せにくらせる日が 来る事を願って、信じてもう少し頑張ってみるからね。
 胸をはってチーに会えるように、、、。
チーポン、元気でみんなと仲良く、待っててね。
そして、かならず、お母さんを見つけてね。
天国のチーポンへ ありがとう の心を込めて書いた手紙です。                 

弱虫母さんより



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