熱中症体験談〜シンディの場合 NAOさん
        (ベルジアン・グローネンダール ♀ 2歳)


  シンディは、NAOの弟が飼っている犬です。
8月。弟が旅行に行く為、その間シンディのお世話をすることになりました。
太陽が沈み、うっすらと暗くなりかけた19:00頃、いつものようにお散歩へ。
  シンディはお散歩が大好きです。道中は、その真っ黒い大きな体で、NAOをグイグイと引っ張り、 ゼイゼイと息をしながら歩きます。
 お散歩の途中、家に着く50mほど手前の公園で、いつもお水を飲みます。
この日も、いつものようにお水を飲もうと、公園に立ち寄ると、ホームレスがたくさんのペットボトルに お水を汲んでいます。
 時間がかかりそうだったので、「あと、少しだから・・・」と、そのまま家に帰ることにしました。
 無事、家までたどり着いたのですが、家の敷地内に入った途端、それまで足取りもしっかりして、 何も異常などなかったのに、シンディが急にフラフラとよろめき、その場に倒れてしまいました。
「シンディー!どうしたのー!」
 慌てて、シンディの体にさわると、ビックリするほど熱くなっていました。
 私が、大きな声を出したので、家の中から母たちが出てきました。
 あまりに急な事態だったので、私も何が何だかわからなかったのですが、無意識のうちに、 母たちに「バスタオル濡らしてきてー!」「洗面器にお水くんできてー!」と、叫びました。
 倒れているシンディは、ヒューヒューと喉をならし、呼吸はすごく苦しそうです。 舌はダラーンと垂れ下がったままで、唾を飲みこむこともできません。
 意識があるか確認するため、シンディの顔を覗きこむと、瞳孔が開いています。 母は、少し様子を見たら?と言いましたが、一刻の猶予もないと判断した私は、ビショビショに 濡らしたバスタオルでシンディを包んだまま、車に乗せ病院へ向かいました。
 
 病院へ向かう途中も、「シンディー!シンディー!」と、意識がなくならないように、 名前を呼びつづけました。 病院につき、車からシンディを降ろし、ゆっくりと寝かせました。  よく見ると、お腹から股にかけて、赤い斑点のようなものが、皮膚にたくさん出ていました。
 すぐに、検査や点滴をしていただき、この日は入院することに・・・ お腹から股に出ていた赤い斑点は、脱水のため血液がドロドロになり、毛細血管が破裂して 内出血をおこしていたそうです。 この状態は、命にかかわる、かなり危険な状態なのだそうです。
  また、獣医さんは、応急処置とすぐに病院に連れてきたのが正解だったとも言っていました。 真っ黒な体毛の子は、熱を吸収してしまうため、夏場などは日陰であっても、 より注意が必要とアドバイスされました。
 
 翌日、シンディのお見舞いに行くと、すっかり元気になり、私に飛びついてきました。 あの時、少し様子を見てから病院へ・・・と判断していたら、シンディはきっと死んでいたでしょう。 私は、特に病気や応急処置のことを勉強したわけではありませんが、いつも愛犬雑誌などで いろんな記事を読んでいました。 だから今回、無意識のうちに、適切な処置や判断が出来たのかもしれません。
 
 犬は言葉が話せません。 飼い主の判断が、生死の分かれ目になることもあります。 また、病気は時を選んで発症してくれません。 誤った判断や、判断の遅れが、取り返しのつかない事態を招く事もあります。 日頃から、愛犬の体をチェックしたり、情報を集めておく事は、とても大切だと痛切に感じました。

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