いぬのしあわせ ひとのしあわせ〜るんば(2003・6・3)

 今朝、ふとTVをつけると「空前の犬ブーム!」と題して特集をやっていました。エルメスのバッグに小型犬を入れて街を歩くのが流行っているとか・・・夜のとある番組では、真夜中に若い女性がバッグにチワワを2頭入れて歩いていてバッグから落としてしまい骨折させてしまった・・というのを目にしました。
 正直な感想は、犬がかわいそうだなあ・・・。これからどんどん暑くなって、街はコンクリートジャングル。灼熱の暑さの中を毛皮を着た上にバッグに入れられた犬が暑さでまいってしまうのを想像してしまいます。お母さん暑いよ〜、苦しいよ〜・・と訴えているのに、肝心のお母さんは「うちの子かわいいでしょ?どう?見て見て〜」ということしか頭になかったり・・気がついたときには手遅れで熱中症で命を落とす子もでるんじゃないかなあ・・・小さい子は体力がありませんから・・・車の中に放置されて死亡するケースもあり、これから犬と出かけるのに細心の注意が必要な季節になってきました。気をつけてくださいね。
 
★熱中症についてはこちらを参考に・・

熱中症について

NAOさんの熱中症体験談


 ペットショップで今人気の犬種NO.3は、チワワ・トイ・プードル(毛が抜けずらく、カットなどでバリエーションを楽しめる)、M・ダックスのブリンドルカラー(いろんなカラーバリエーションが楽しめるから)だそうです。また、この先流行しそうな犬種は小型犬のノーフォークテリア。オズの魔法使いに出てきた犬に似ていたような。犬種的には昔からいたはずの犬なのに今からブームを火付けしようとしている感じがしてとても嫌な気持ちになりました。この犬は100万円だそうです。
 この部分を見るとどうしても犬をファッション感覚で追い求める人達をターゲットにしている気がしてしまいます。ファッションにブームがあってもいっこうにかまいませんが、生きている犬にブームやファッション性を与えて大量に出産させ、市場にだして買わせ、いらなくなったら処分・・・でいいのでしょうか?

 この特集では、空前の小型犬ブームで2002年のJKCの犬の登録数が例年をはるかの上回る5万2千頭だったと伝えていました。毎年、約約65万頭の犬や猫が不用ということで致死処分されているのに、これだけの犬がペットショップなどであたらに飼われているのです。昨年飼われた犬が10年以上元気で生きたと考えるとこの需要はなんだかおかしい気がしませんか?ブームが過ぎて飽きられた犬が簡単に処分にだされたりしない限りは、こんなこと起きないのではないかなあ・・と思いました。
 生きている命が需要があるからと供給されて、いらないからと致死処分されてしまう。そのこと一体どれだけの人が知って犬と暮らしているのでしょうか?
 
 番組では日本が諸外国よりペットに対する意識が低く幼稚である事、不用とされてしまう犬たちの姿も映していました。(処分の言葉は使っていませんでしたが)ペットジャーナリストという方が「犬に癒されることばかりではなく、自分がリーダーとして犬を守り、幸せにしてあげることを考えてほしい。」と言っていました。深くうんうんとうなづいてしまいました。

 最後にスタジオに人気犬種とこれから流行りそうなノーフォークテリアの子犬達が来て、皆さんに抱っこされていました。ゲストの女性のするどい一言。「売れ残った子犬はどうなるの?処分されちゃうんでしょう?」店長さんは言葉を濁して「いいえ、大丈夫です。ちゃんと売れます。」と断言。もしこのお店では全部売れたとしても、全国のぺットショップ全部完売ってことはあるんでしょうか?売れ残らないはずはないと思うのですが・・売れ残っちゃった子は繁殖にまわされて、一生卵を産むニワトリのように無理に生ませられ続け、不用になったら処分、実験に回される子もいると聞いた事があります。アメリカなどでもパピーミル(子犬生産工場)という存在が大きな問題になっているとか・・全部売れるはずないんです。表の華やかさの裏でなにが行われているか、何が犠牲になっているか知る事も大事ではないでしょうか?また、無計画な繁殖が遺伝疾患を生んでしまい、飼い主さんと犬を不幸にするケースも沢山あります。一度家族に迎えた存在を疾患があるから・・と簡単に取りかえることができる人ばかりではありません・・・

★参考サイト

ペットブームの影に・・・(探偵ファイルのHPから)


 そのゲストの方は、「私は処分で殺されそうだった野良犬を3頭飼っています。」と言いました。また、ダックスがカラーバリエーションで人気が根強いという話しで、「まるでネクタイを選ぶみたいに犬を選んでほしくない。」と言いました。
 もう一人の男性の方は「うちもペットショップで犬を買ったけど二万円で雑種の子犬を買いました。どうやら生まれちゃっておいてあった犬みたい。子供たちも同情してその子がいいって。かわいがっていますよ。」と言いました。
 司会者の方も「この先10年先も犬が生きていて、ちゃんと一緒に暮らせるかどうか考えてほしい。決して衝動的に買わないでください。」と結んでくださいました。特集としては上出来だなあ〜と思いました。
 
 犬や猫、どんな小さなペットでも動物を飼おうと思ったら、いっときの思い込みや衝動で迎えてほしくはありません。飼う前に深呼吸をして、1から10まで数えてみてください。。そして、そのまま家に帰ってその動物に関する情報を調べてみてほしいんです。今ならインターネットや本で沢山の情報を得られます。できれば、その動物を飼っている人の体験談が望ましいです。(本にはいいことしか書いてないこともあるから。)
 大きくなったらどのくらいの大きさになるか?どんな性質か?何を食べるか?ちゃんと飼ってあげるのに必要なものは?病気の予防や治療にかかる費用は?引越しや転勤・出産があっても大丈夫?自分や家族にアレルギーはない?(アレルギーで手放すケースもかなりあります。)ペットを飼える環境や生活状況か?お世話する時間があるか?家族に反対者はいない?ご近所もだいじょうぶ?お金も責任もたくさんかかります。一度飼い始めるとそのペットの寿命まで、最期まで、犬や猫なら10数年ちゃんとお世話が出来ますか?たとえその子が病気になったり、寝たきりになっても。覚悟できますか?
 
 今大ブームのチワワでも1年後、3年後、5年後にはもう流行じゃないかもしれません。その頃はもう違う犬がブームかも。それでもその子は生きています。それでも、つまらないからと処分に出してまた新しい犬を買いますか?
 数年前のハスキー犬の大ブーム。日本中がハスキーにあふれました。大型犬で活動的なソリ犬をマンションで飼おうとする人もいました。引っ張る力も強く、30キロにもなる大型犬。毎日長時間のお散歩や運動が必要です。それができなくてストレスで吠える犬も。一時期、山に置き去りにされたり、処分にだされたハスキーが日本中にあふれたと聞きます。あなたもそうしますか?

 私のご近所にはハスキー犬をとても大切にして、お年よりの子を寝たきりでも大切にお世話をしている方がいます。流行に踊らされて犬をバッグのように買いかえる人よりずっとカッコいいと思います。(^^)

 飼う前に立ち止まって考えて、知識や情報を集めて責任と覚悟を持ってほしい。それが私達ひまわりスタッフの願いなのですが・・・では、「運命の出会い」で迎えてしまった人はどうなるか?私はその後に犬の事を知ろうとがんばってかわいがってくれることの方がずっと大事だと思っています。そういう動機で飼い始めてしまった全ての人が犬を飼う資格がないと言ってしまうのは簡単。でも、現に犬はその人に飼われているのですから。
 極端な話になりますが、できちゃった結婚でも子供のよき母親として頑張っている若いお母さんのように。子供ができちゃった!どうしよう・・・でも生もうと決心してからは大変です。育児は夢のようなものではないし、育児書どおりにならないし、しつけも・・・毎日が新しい事・はじめて経験する事ばかりで戸惑う事ばかり。育児ノイローゼになってしまうお母さんもいることでしょう・・・でも、子供をいらないと捨てたり、殺したら人間として許されない罪を犯す事になります。大変だけどそれを乗り越えて親子として一緒に成長していくのが家族なのだと思います。
 ペットを衝動的に迎えてしまうのは、できちゃった結婚に似ています。飼ってからの方が何十倍も大変!こんなはずじゃなかったのオンパレードかも。赤ちゃんとペットの違いはいちぬけた〜ができること。いらなかったら捨てればいい。処分にだせばいい。でも、それでいいのでしょうか?ペットを人間の赤ちゃんと同じくらいの重さで考えてほしいのです。頼れるのはあなただけなのですから。
 それに、ペットは具合が悪くても言葉を話せません。成長もうんと早くてあっという間に大人になるし、寿命も私たちよりずっと短いです。(10数年ありますけど)自分が間違った失敗したと思ったときには命を落として取り返しがつかなかった・・・もう同じ命は戻ってきません。では、また新しいのを飼えばいいのでしょうか?
 
 私は初代の犬や2・3代目の犬たちをちゃんと幸せにしてあげた自信がありません。その取り返しがつかなかった悲しみや苦しみは一生心の傷として背負って行くのだと思います。それでも4頭目のココアと暮らしています。犬を大切にしている方から見ると私はもう2度と犬と暮らす資格がないといわれるかもしれません。今、ここで偉そうなことを言えないかもしれません。
 私にできることは、私のような失敗をできればしてほしくないからHPで訴えていくことかなあ・・と思っています。私が失敗しても尚、私を愛し続けてくれた犬たちの痛すぎるほどの愛情を皆さんにお伝えしてなにかを感じていただければ・・・
 今まで私が犬たちから受け取った愛情で、ココアを幸せにすることで、天国のあの子たちに恩返ししたいと思っています。

悲しいかな私の体験談・・・

愛犬ノエルのくれたもの

うめちゃん


 だからどんな形にせよ、たった今、あなたの目の前にペットがいたら最期まで大切にしてあげてほしいのです。今からでもペットの為に色々勉強したり考えたり。あなた(人間)とペット(動物)違う存在であることを認め合って、あなたとペットと二人三脚で一緒に幸せになるために頑張ってみてください。
 心から応援しています!

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