そしてココアの手作りごはん〜るんば (2003・8・13)

 ココアとチャコの手作りごはんの勉強と実践をはじめて約1年。(チャコはアバウト手作りごはんを12年継続中)生食セミナーに行ったり、いろんな手作りごはんの本やネットの情報を収集してみました。勉強や情報の結果、以下のような図式が頭に浮かびました。(あくまで私の勝手な考えであって鵜呑みにしないでくださいね〜。)

上から栄養価が高く消化吸収率が多いと思われるもの 生食 Dr.ビリングハーストの生食にあたるものです。生骨肉、内臓肉、全てをすりつぶした野菜・果物ペースト、サプリメント・補助食品を食べやすいようにパティにしたものや、そのままを別々になどにして個体にあったように与えるそうです。
 加熱しないことで、食物本来の栄養価、酵素などをそのまま消化・吸収・利用できるそうです。糖質の多い野菜、穀類はイヌの健康上あまり良いとされないので、極力与えないか少なめにするそうです。
生食+一部調理したもの リチャード・H・ピトケアン先生のイヌの食事ガイドがこれにあたる気がします。
 基本的に生食の方が食物本来の栄養素を活かせるとしています。その中で生や寄生虫が心配な場合は一部の肉を調理しても可、野菜も生でいいもの、加熱が適しているものがあるとされています。全粒穀類は、ビタミン、ミネラルが豊富でタンパク源となり、調理したオート麦、ひきわりとうもろこし、玄米などをとり入れています。
 各食品・サプリメント・補助食品・栄養についての説明、レシピが豊富に紹介されています。おやつに全粒穀物粉を使ったビスケットのレシピなどもあります。
加熱手作り食 須崎先生の手作りごはんがこれにあたると思います。肉、魚、野菜、海藻・ごはん(玄米)などをおじや状に煮て、すりごま、きな粉、オリーブオイルなどの補助食品を加えています。乳製品・肉・魚の選び方や注意点・各材料の栄養や効果も解説しています。加熱しているということを除けば、かなり生食セミナーに通じることが多かったです。
 おじやということで日本人にはなじみやすく入りやすい手作り食に感じます。
 各疾患に応じた手作りごはんの体験談なども多く紹介しています。
市販ペットフード 沢山の種類のペットフードが市販されています。安価で手ごろなものから、無添加・ナチュラルをうたったプレミアムフードまで様々です。ドライ・セミモイストタイプ・缶詰などかあります。ペット用のおやつなどももあります。

我が家の手作りごはんの歴史

 私の手作りごはんは、イヌが加熱手作りごはんとペットフードの2本立てです。猫は生食+一部調理したものとペットフードの2本立てです。
 
 柴MIXのチャコはずっと野菜とお肉、ごはんを簡単に煮込んだおじやを食べてきて、(最初は残り物や塩分の濃いものがプラスされていた時期も・・・)とても元気で今年秋に12歳を迎えようとしています。体にいぼ1つなく、体臭も臭くなく、皮膚病も耳の炎症も一度もありません。今も元気に歩いて散歩に行っています。しいて言えば歯磨きを怠って歯石が・・・肝臓の値が高めというのが心配です。それ以外は大きな病気をしたことがありません。

 4歳で亡くなったバーニーズのノエルは生まれたときからペットフード中心でした。生まれつき体が弱く、胃腸、皮膚、耳の炎症などが絶えませんでした。また、股関節形成不全などの遺伝疾患がありました。体臭の臭さは特徴的でした。シャンプーすると2.3日はきれいなのですが、だんだんと体臭だけきつくなるのです。耳はいつも炎症で真っ赤でした。
 あるとき、ごしま先生の「犬そだて」という本と出会い、手作り食を知りました。犬の健康と健全な心のためにおなかいっぱい食べられる手作り食を作ろうという内容に目から鱗でした。鶏肉、野菜、ごはんを煮込んだり、煮込んだ野菜スープをドライフードにかけるなどの手作り食をはじめました。食いしん坊で規定量のフードだけではいつもはらぺこ、でも股関節の疾患のために体重が増やせなかったノエルにとって、野菜スープをお腹いっぱい食べられることはとても幸せだったようです。果物も野菜も生で食べられる犬でした。でも、途中で皮膚疾患がでてしまい、心配でまたフード中心の食事に切り替えてしまいました。
 本やセミナーで勉強したことを考えると、いつも体臭がしたり、耳の炎症があったのは体の中の悪いものを出していたサインかもしれないと思うようになりました。手作り食で皮膚疾患がでたのは、もしかすると今まで体内にため込んできた添加物や薬などの蓄積したものを体の外に出す解毒の時期だったかもしれません。あの頃、このような情報や本に出会っていたら、もっと根気良く手作りを続けて、ノエルは元気になれたかもしれない・・とちょっと後悔しています。生野菜も果物もそのまま喜んで食べたのに残念です。(おやつでは野菜や果物は別途あげていました。)

 ペットフードだけ食べて薬をいっぱい飲んであまり健康ではなかったノエル。塩分の濃い食べ物を食べた時期があっても手作りごはんでこんなに元気なチャコ。2頭を比べて加熱手作り食でもペットフードONLYよりは健康的かもしれないと思うようになりました。加えて今のココアの食の細さを何とか解消して、なんでも食べられる元気な犬に育ってほしいと思い、手作りごはんをスタート。参考にしたのは須崎先生の「簡単で経済的愛犬のための手作り健康食」という本でした。ごしま先生の「犬そだて」に通じることも多く、チャコやノエルの手作り食経験があったため、すんなり入ることができました。
 
ココアごはんの内容(現在)

肉類 とりむね肉、豚軟骨、牛筋肉、各ひき肉、ラム肉ラムの心臓など
魚類 あじ、いわし、さけ、ぶり、まぐろ、かつお、さんまなど
穀類 白米、スパゲティ、マカロニ(無塩)、手作り無塩うどん、すいとんなど
野菜 我が家で採れる旬の有機野菜〜かぼちゃ、大根、ニンジン、ブロッコリー、じゃがいも、キャベツ、レタス、小松菜、きゅうリ、ナス、トマト、さといも他

市販〜キノコ類(しいたけ、まいたけ、エノキ、エリンギ)、オクラ、生姜など
補助食品 おから、豆腐、こんにゃく、すりごま、きな粉、ビール酵母、玄米粉、乾燥かぼちゃ、さつまいも、じゃがいも粉、乾燥有機野菜(ニンジン、小松菜)オリーブオイル、リンゴ酢、手作り昆布粉、しいたけ粉、卵殻パウダー、無塩粉チーズなど
おやつ カスピ海ヨーグルト

 以上を肉、魚を1,2種類、野菜3,4種類、穀類1種類、補助食品3,4種類を組み合せてスープを作り、少量のごはんにかけたりして与えています。生食のセミナーでごはんの量は全体の1/4くらいに減らしました。我が家は2頭ともごはん好きなので控えてもあげたいのが親心・・・セミナーのQ&Aでビリングハースト先生も絶対ダメとは言っていなかったのでホッと一安心。ピトケアン先生の本では素材としていいと取り上げているのであげ過ぎない程度にいいかなと思っています。おやつにカスピ海ヨーグルト入り牛乳をあげています。夏はドライと手作り、冬はほとんど手作り食です。
 ネコは生の方が好むので、一度冷凍して解凍したものをお肉、魚などを生、野菜は犬のスープと煮込んだもの(肉汁が沁み込んだもの)をスープと共に与えるときがあります。魚と煮込んだ野菜はかなり食べます。スープも飲みます。生野菜はまだちょっと苦手です。ネコはドライと手作り2本立てです。
 
食の社会化とココアの社会化

 ココアは健康で元気です。でも神経質で怖がりです。はじめての食べ物は警戒して口にしないような所がありました。私が口にしたり食べるまねをして安心させてから、何分もたってようやくおずおずと口にします。目新しい銘柄のフードやおやつを食べられるようになるまで一苦労。ほっとけば食べるだろうと思いましたが、ほっとくと本当に食べなくて昨年夏は体重が激減しました・・・。これでは病気になったとき、災害時などの緊急時に食べなくて本当に衰弱してしまうかも・・・こんな犬は初めてでした。
 手作り食にしていろんな食材に慣らし、食の社会化をしてしまおう!という少々乱暴なリハビリをはじめたのもそのためです。最初は鶏肉に大根、ごはんのみのシンプルおじやからはじめ、だんだんと種類を増やしていきました。もちろん、何度も壁にぶちあたりましたが・・(^^;)
 今ではいろんな物が食べられるようになり、手作りごはん、手作りおやつも楽しむ犬に変わりました。ペットフードもはじめての市販のおやつも戸惑いながらもちゃんと食べます。おやつやごはんがほしくてよだれをたらしたり、わくわくするようになったのは手作りごはんにしてからです。はじめての人から決しておやつを食べませんでしたが、今ではちゃんと嬉しそうにおやつを食べてにこにこしています。
 もともとのデリケートさはそのままですが、それでも随分フレンドリーになり、苦手だった男の人にもしっぽをふって近寄ってなでてもらえるようになりました。食の社会化とともにココアの人への社会化も頑張った結果だと思います。おいしさや食べる楽しみを知ってココア自身が明るくなれたのではないでしょうか?手作りごはんにして本当によかったと思っています。

手作りごはんのこれから
 
 ネコのこたくんが尿路結石になったとき、投薬と手作り食のみでPH改善し、食事療法で石をなくすという自信も知識も私にはありませんでした。
 生食セミナーのビリングハースト先生がおっしゃっていたように、病気に手作りを応用するには栄養学、薬学、病気、処方食の知識が必要とのことでした。病気が改善するまでは、病院の療法食と投薬に頼り、完全に治してからだんだんと生食などを取りいれていければいいと思いました。
 
 我が家では、犬猫の数が多いこと、時折義父母にお世話をたのまなくてはならないことから、完全手作り食は難しいと感じました。(我が家より多い数で手作りを完全に実践している方を尊敬します。)
 義父母の負担を軽くしてごはんをあげてもらうためにも、便利なペットフードを適時に利用しながらの無理のない手作り食が向いていると感じています。ペットフードの便利さ、保存性の良さなどは忙しいときなどに頼れることは確かです。上手に付き合っていけばいいのではないかなと思います。

 最初から「手作りONLYでなければならない。絶対にフードを食べさせるべきではない。」でスタートしてしまうと、息がつまってしまい長続きしないように感じました。なるべく無添加・自然素材をうたっているフードを選ぶ努力はしているつもりです。ピトケアン先生のイヌの食事ガイドにも品質の良いドライフードに新鮮な食材を加えるレシピが載っています。今日は完全手作りの日、明日は半分手作りの日などゆったりと構えてもいいかなと思いました。
 また、災害が起こったときなどに、ペットフードも身近な人の食材でも両方食べられればとても助かるとも感じています。

 それからもう1つ、人も一緒に食べられて、しかも楽しいということも大事なことだと感じています。手作りを作って食べてくれる愛犬・愛猫を見るととても嬉しく幸せな気分になります。
 COOKPADというお料理のサイトで「人とペットが一緒に食べられて楽しいレシピ」を色々紹介しています。友達も沢山のレシピを投稿してくれています。家族の夕飯と一緒に作れて味付けなしにして手軽なもの、おやつは人が一緒に食べても遜色ないおいしさのものがあります。人は人、ペットはペットと分けて考えてしまうのではなく、安全な食材を上手に利用することで、お互いの食のレパートリーと楽しさが広がります。
 本来、人用のレシピサイトであるCOOKPADにペットレシピを載せることが話し合われたり(このサイトでは幾人かの方がペット用のレシピを紹介しています。)、賛否両論がもありましたが、「目から鱗でした。」「我が家のペットにもつくってあげたいです。」「ペット用に作ったらおいしくて家族が食べてしまいました。」「減塩のアイディアになりました。」という励ましのメッセージを多くいただくことができました。違った形でペットにも安心でおいしいものを楽しみながら作ってあげたい、一緒に食べようという方向から知ってもらえるきっかけになり大変嬉しく思っています。ペットにも食の楽しみがあってもいいのではないでしょうか。

 生食についてですが、食物が持つ本来の栄養素・酵素を壊すことなく吸収できるというのはかなり魅力でもあります。特に犬より肉食の強いネコにとっては、生食から水分を豊富にとることができると思います。
 犬の場合も上手に生食を取り入れられればいいのですが、ココアは生肉が苦手です。加熱した肉・魚のスープを草食獣の体温程度に冷まし(草食獣の体温程度では、胃の中の内容物である植物はの酵素・栄養素は破壊されていないでは?と思いました。)、完全にすりつぶした野菜ペーストとサプリメント・補助食品などを加えてみるのはどうだろうと思っている所です。加熱した方が取り入れやすい食品は今まで通り加熱してあげて、お互いのいい所を我が家に合うように選択して取りいれていけばいいのだと思っています。
 犬にもいろんな犬がいるように、人にもいろんな人がいるように、家庭にもいろんな事情があるように。10人10犬10家庭あれば。10通りの手作りごはんの我が家流のスタイルがあっていいと思います。この方法が絶対というのではなく、もっと柔軟性をもって手作りごはんを楽しく続けていければいいなと思っています。

 

参考サイトページ

訓練士のごしま先生の教え子さんである、ミニチュアダックスのジーニーちゃんととルフィちゃんのお母さんであるきくこさんが作った「犬そだて」のページです。
ごしま先生の本もこちらで購入できます。私が手作りをはじめたきっかけの本です。
薬に頼らないで体質改善 全国が往診エリアの須崎動物病院は、院長の須崎恭彦先生(獣医師・獣医学博士)が「ペットの手作り食」やペット・マッサージを通じて、体質改善し、自然治癒力を高めて、治癒のサポートを行うことにエネルギーを注いでいる動物病院です。
 るんばも須崎先生の本を参考にさせていただだいて手作りごはんを作っています。この本とHPのおかげで今までの手作り食への不安が一掃されました。本当にまっていました〜という出会いでした。(^^)
 体重別に材料を換算できる換算表は、どの材料をどれだけ使ったらいいかの目安になってとても安心できます。
Dr.ビリングハーストの生食セミナー・レポート 8月に私が聴講してきたセミナーの報告のページです。生食に関する参考リンクもあります。

 

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