ここしばらく、食欲もなくなんとなく顔が元気でなかったファングだが、少しずつ、顔というか目に元気が出てきたように感じる。 食欲はまだ少し細いが、これは暑さの影響だろうし、夏なんだから仕方ない。 ただ、食欲がなくなった頃から、後ろ足がほとんど立たなくなってしまった。 今まで、朝夕の食事は布団から移動していた。 私が食事の用意をはじめれば、「ごはんだ〜!ごはんだ〜!」と食いしん坊ぶりを発揮して、フラフラとよろめきながらも、自力で歩いてきていた。 そして、ファングが食事をしている最中に、私は急いで汚れた布団を代えていた。 しかし、食事を見せて「おいで、ご飯だよ!と声をかけても、立ち上がろうとしない。 顔はご飯に釘付け。食べたい気持ちはあるようだが、立ち上がろうという気がない。 神経麻痺のためだろうか?暑さによる疲れが慢性的にあるのか?それとも、ただ単に甘えているだけなのか? いろいろと、何が原因なのか?と考えてみるが、きっと全部が原因なんだろうな。 暑くてだるいうえに、足も麻痺があるので思うように動かない。バタバタしていれば、すぐにNAOが自分の所へ来てくれるんだということも、ファングはしっかりわかっている。 もう、ファングは年だし、病気もあるし、甘やかしてしまってもいいのだが、神経麻痺でただでさえ筋萎縮の進行が早いのに、足に体重をかけることがなくなれば更に筋萎縮は進み、本当に寝たきりになってしまう。そして、たぶん一度動かなくなったら、2度と自分の足で立つ事はできなくなるだろう。 そして、思いどうりにならない自分の体に苛立ち、今よりも更にヒィーンヒィーンというイライラ鳴きも増えることだろう。 このイライラ鳴きが、私にとってはより一層ファングを不憫に思わせ、無性に私を切なくさせるのだ。正直、今の私にとっては、介護で眠れないことよりも、自分がゆっくりできる時間がないことよりも、このイライラ鳴きを聞くことの方が、ファングの心に触れたようで一番辛い。 ただ立ち上がるという当たり前の行動が、ファングにとってはかなりの疲労を伴う。 だから、喉が渇いていても、ファングは自分で水を飲みに行こうとはしない。 ただ、ひたすらハアーハアーと荒い息をしている。 暑い夏は、喉が渇く回数も多いし、暑いからとエアコンを入れれば部屋が乾燥するので、やっぱり喉が渇く。 放っておけば、脱水状態になってしまうため、こまめに水を口元へ運んでいるが、それが大変な思いをしてまで立たなくても、全部NAOがやってくれるから・・というファングの甘えを生んでいるのかもしれない。 1日に数歩でいい。自分の足で歩くことで少しでも筋力を保ってくれれば・・・ その反面、甘えが出るとわかっていても、水を飲めなかったり、食事ができなかったりすれば、一気に体調不良となり命に関わる一大事にまで発展する可能性もある。 神経麻痺と免疫低下に伴う真菌感染以外、これといって大きな問題はないのだが、私の見ている限りでは、ちょっと疲れただけで3日〜1週間も顔の表情がなくなるくらいなので、いくら内臓系が丈夫といっても、案外、ギリギリのところで生き抜いているのかもしれない。 そう考えると、筋力を保つ為に立たせたりすることは、やっぱり無茶だな。 そろそろ、布団の上に32圓離侫.鵐阿寝ていても、汚れた布団を代えられるよう方法を考えて練習しなければならない時にきているのかもしれない。 よし、くよくよしていてもしょうがない! もしかしたら、秋になって涼しくなったら、またヒョコヒョコと歩けるようになるかもしれないし・・・ 今日から私とファングにとってのBESTの方法を考えよう!
最初はうまくいかなくて、ファングにも少し大変な思いをさせてしまうかもしれないけれど、一緒に頑張ろうね。ファング!
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No.109 |
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