るんばさんに借りた本を読んだ。 たくさんの方が愛犬の介護を笑顔で語る内容。 つい、自分とファングの生活に重ねて反省した。 るんばさんと話した時、「介護って慣れだよ」と言った自分の言葉を振りかえった。 確かに、最初は私も戸惑い、疲れて、イライラする事も悩むことも多かった。 1日に何度も、ファングの体を触りながら、どうしたら病気が良くなるだろう。私には何ができるだろう。ファングは何をしてほしいんだろう。 ファングに問い掛けたり、目を見つめたり、介護を始めた頃は、そんな時間が多かった。 最近は、毎日のファングの世話にも、ファングのふらつく足取りにも、すべての事に慣れてきた。 だから、慢性的な体の疲れはあるが、イライラすることはほとんどない。 その分、ファングに対して優しくなれているが、それと同時にファングにかける言葉の回数、ファングの体に触れること、それらが減ってしまったように思う。もっと、もっと、ファングと時間を共有しなければ・・・ ファングと過ごせるのは、今しかないんだ。 初心にかえりファングとの生活を考えたとき、犬の十戒の一節を思い出した。 ”あなたにはあなたの生活がある。仕事、趣味、友達・・・ でも・・・私にはあなたしかいないんです。” 朝夕布団を洗ったり、オシッコ漏れたところを拭いたり、薬を細かく砕いたり、布団から落ちたファングを起こしたり・・・介護が、毎日の生活の中で当たり前になって、忙しさに追われて、「ファングの感情」という一番大切なことを見失うところだった。 日常の世話も大切だけれど、きっとファングは、もっと心のふれあいを望んでるに違いない。
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No.36 |
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